トップガンマーヴェリックとは
トップガンマーヴェリックとは、1986年に公開された大ヒット映画「トップガン」の第二作だ。
“トップガン“とはアメリカで最高の戦闘機パイロットを育成するための学校のことであり、そこで集まってきた仲間達との交流や、戦いを描いた作品。
公開時は私は生まれていなかったが、劇中のトム扮する主人公マーベリックのファッションは当時大流行したらしい。
特にレイバンのサングラス、「アビエーター」が大人気となるきっかけになったという。
第二作である今作は、主人公マーベリックが特殊な任務のためにトップガンの教官として呼び戻され、任務遂行のために精鋭たちを鍛えていくというストーリーである。
ホームアローンしかり、ターミネーターしかり、名作の2作目は1作目という高いハードルを超えることは難しいのが相場だろう。
しかし、今作は1作目から30年以上の時を経て、1作目からは少しテイストの変わった最高のエンターテイメント作品だと思ったので、その感想を徒然なるままに書き連ねていく。
尚、ネタバレ防止といった配慮は特にしていないので、気になる方はご容赦下さいませ。
トップガンマーヴェリックの良かったポイント
出典:読売新聞オンライン
トップガンマーヴェリックは正直この数年観た中で一番面白い映画だった。
観ていて良かったポイントを以下の5つに絞ってみた。
•親子で楽しめる
•トムクルーズ
•一作目からのファンがテンション上がる憎い演出!
•アクション
•とことんエンターテイメント
ではそれぞれのポイントについて徒然なるままに書かせて頂く。
親子で楽しめる
出典:https://ameblo.jp/jizor000/entry-12745590534.html
トップガンマーヴェリックは親子で楽しめる映画だ。
ここでいう親子で楽しめるとは、小さい子供とそのパパママということではない。
20を超えた大人の子供と、その親世代が一緒にみて心から一緒に楽しめるのだ。
そんな映画は今決して多くはないだろう。
具体的にそう感じたシーンについては、次項から書いていく。
トムクルーズ
出典:https://www.cnn.co.jp/showbiz/35157271.html
映画が始まってすぐに、主題歌と共にトムクルーズがバイクに跨り疾走する姿に鳥肌が立った。
一作目のかっこ良さとなんら変わらない、マーベリックが自身で大流行を生んだファッションに身を包んでそこにいるのだ。
まるで時が止まったかのような演出にいきなり心を掴まれた。
そして、一作目から30年以上経っているのに、そう思わせてしまうトムクルーズの俳優魂とスター性に驚いた。
事前に今回は教官役ということは知っていたので、落ち着いて後進を指導するマーベリックを見ることになるのかと思ったら、今作でもガンガン空を飛んでいた。
きっと、マーベリックが地に足を付けたまま2時間終わるトップガンなど、観客やスタッフ、トムクルーズ自身が許さないということだろう。
そして映画序盤の印象からそのままに、マーベリック(役の人物)にもトムクルーズにも老いはなく、大迫力のドッグファイトで次々と、教え子を実力でねじ伏せていく姿は、オジサン世代の方々に明日も戦う活力を与えてくれることだろう。
映画終盤の敵機を盗び出すシーンなんかは「あれ…イーサンハントかな笑」と思ってしまったが、トムは良い意味での、何を演じても“トムクルーズ“を求められる俳優さんだと思うので、良いのではないかと思う。
一作目からのファンがテンション上がる憎い演出!
出典:映画情報
主演のトムのそうだったが、一作目からのファンがテンションが上がるシーンが随所に盛り込まれていた。
まずトップガン御用達の酒場で、集められた若い精鋭たちが酒を飲みながら、ビリヤードとグースの息子のピアノに合わせて大合唱を行うシーン。
マーベリックも思わず当時の記憶がフラッシュバックをしてしまうが、見ていた観客も、一作目をリアルタイムで見ていた世代は、トップガンの伝統は30年経った今も脈々と受け継がれているんだ!とテンションが上がったことだろう。
冷静に考えたら、スマホやSNSが溢れている世界で、未だに娯楽が酒•ビリヤード•歌で止まっているということはないはずだが、この作品にはSNSはおろか、若者がスマホをいじっているシーンもほとんどないのである。
リアリティを追求してけば、若者の姿としてそれはおかしいよって話になると思うが、ここはトップガンの世界である。
それが良い!いやむしろそうでなくではいけない!
出典:https://moto-neta.com/manga/dagasoregaii/
またビーチでスポーツをするシーンも盛り込まれており、これも一作目からファンからしたらグッド。
今回は二つのボールを利用したビーチアメフトをしていた。切り替えを早くするためということだったが、マーベリックが劇中で説明してくるまで、なぜ二つボールがあるのか気になって仕方なかった笑。
一作目では問題児の主人公マーベリックと優等生のアイスマンの対比があったが、今作にも優秀な問題児と優等生のグースの息子の対比があり、一作目と同様に待機任務となってしまった問題児が最後に大活躍するというストーリーも監督や脚本家からのウインクが見えてくるようだった。
アクション
出典:https://theriver.jp/maverick-surpasses-avengers/
大迫力の戦闘機アクションも間違いなく今回の映画の魅力だろう。
私はあまりアクション映画が好きな方ではなく、沢山観ているわけではないのだが、今作のドッグファイトは大迫力であり、手に汗握るものだった。
同時に戦闘機に乗るということは、例え訓練であれ命を掛かかっていて失敗は許されないという緊張感が伝わってきて、戦闘機乗りではなくて良かったと心から思った。
欲を言えば、戦闘機の構造や歴史について詳しければ、もっと深く楽しめることができたのであろうが細かい性能等については映画を観ただけでは全然わからなかった。
とことんエンターテイメント
今作は良い意味でエンターテインメントに全振りした作品だと感じた。
先ほど述べたスマホをいじらない若者や、ファッションが30年前から変わらないマーベリックといった時代考証的なものを優先したら変更した方が良さそうな点も、エンターテインメントを優先した形になっていた。
あと、映画序盤のマーベリックが人類未到達速度に達するための試験運転を行なった際に、その試験を止めにきた少将の横の小屋の屋根は風圧で吹っ飛んだのに、風を直接受けている少将は仁王立ちで微動だにしなかったのは面白かった笑。
また、最後まで主要人物が誰も亡くならずに、最高のハッピーエンドを迎え観客の気持ちを爽やかにしてくれたが、逆を言えば観客に問題提起をして考えさせたり、文学性といった中身は薄いように感じた。
しかし、何も全ての映画は中身がなければいけないということではないし、エンターテイメントに全振りしたお陰で親子で休日に楽しめる最高のエンターテイメント作品にだったと思う。
トップガンマーヴェリックの良くなかったポイント
出典:https://www.vogue.co.jp/celebrity/article/tom-cruise-top-gun-maverick
正直言ってダメだしをすべきポイントはなかった。
そう思えるくらい、ここ数年で一番面白い映画だった。
強いて、自分にダメ出しをするならアイスマンの俳優は変わったのかと思っていたが、一作目と同じ俳優さんが演じられていたことだ。
調べてみると、映画同様に現在闘病中で声が出せず、作中の声はAIで出していたとのこと。
トムクルーズが変わっていない分、アイスマンの大柄でマッチョなイメージが先行してしまった。
まとめ
トップガンマーヴェリックを観た感想と感動を徒然なるままに書いてきたが、一言でいうとトップガンマーヴェリックは“最高のエンターテイメント作品“である。
もしまだ観ておらず、興味がでたというかたはぜひ1作目を観てからご覧になられることをおすすめする。
きっとこの作品を鑑賞をした夜は爽快感と、良い作品に出会えた充足感に満ちた幸せな気持ちで眠りにつくことができるだろう。