グッドイヤーウェルト製法の靴といえば、高級革靴の代名詞的なイメージがあると思います。
今記事ではグッドイヤーウェルト製法の解説と、魅力についてご紹介します。
また他のグッドイヤー靴の記事を見ていると、メリットばかり書いてあるものが目立ったので、今回はデメリットも挙げさせて頂こうと思います。
おすすめのブランドもいくつか紹介させて頂きますまのでぜひ最後までお読み下さい。
グッドイヤーウェルト製法とは
グッドイヤーウェルト製法とは靴のアッパー(甲革)と靴底を縫い付ける際、間にウエルトを(細革)を挟み込みこんで縫い付ける製法のことです。
こうすることで、靴底だけをはがしてオールソール(ソールの張り替え)修理をすることが可能になります。
また雨に比較的強いという特徴もあります。
グッドイヤー靴の魅力
グッドイヤー靴の魅力について4点ご紹介します。
修理が出来る
グッドイヤーウェルト製法は上述したように靴底の張り替え修理を前提につくられています。
そのため、2回・3回とオールソール(靴底の張り替え)をすることができます。
グッドイヤー靴は10年履けてコストパフォーマンスが高いと言われるゆえんです。
履き心地が良い
グッドイヤーウェルト製法でつくられた靴は、インソールにコルクが敷き詰められています。
コルクは着用していく内に、足形に沿って沈み込み履き心地が良くなっていきます。
この履き心地の良さはスニーカーでは味わえない、グッドイヤー靴独特のものです。
長時間歩行に適している
グッドイヤー靴は重厚感のある見た目の通り、他の製法の靴比較すると重いです。
そのためグッドイヤー靴を敬遠する人もいます。
しかしある程度の重りがある方が、「振り子の原理」により足を前におしだす推進力が強くなり、長時間歩行に適しています。
高級感がある
グッドイヤー靴は手間の掛かる製法と、強度の高い高品質な革が採用されるので、価格が高くデザインもエレガントなものも多いです。
高品質な靴を履くことにより高い満足度が得られ、着こなしにも自信が持てます。
「おしゃれはまず足元から」と言いますが、高級靴の代名詞であるグッドイヤー靴は最適でしょう。
グッドイヤー靴のデメリット
グッドイヤー靴のデメリットについて4点ご紹介します。
足に馴染むまで痛い
足に馴染むまでグッドイヤーウェルト製法の靴は革が固くて痛いです。
また多くの場合、コルクが沈むことを想定してタイトフィットで購入をするので、これも原因になります。
痛みに耐えかねて手放してしまう方もいる程、靴によっては馴染ませるまでに苦労します。
しかし、この期間を耐えると中物のコルクが沈み、革が柔らかくなり極上の履き心地が待っています。
価格が高い
グッドイヤー靴は手間の掛かる製法と、高品質な素材を使っているので価格が高いです。
一般的には安くても3万円~でしょう。
高いものになると10万円を超すブランドもたくさんあります。
靴にどれだけお金を掛けられるか、お財布との相談になります。
定期的なケアの必要がある
10年以上履き続けたいのであれば日頃のケアは大切です。
外出から帰ってきたらブラッシング、定期的な靴磨きは必須になります。
靴が好きでなければこれらの作業は苦痛になってくるかもしれません。
しかし、怠らずケアを行うことで「靴の手入れができる人」という評価を得ることができます。
修理費用が高い
オールソール(靴底の張り替え)ができることは、グッドイヤー靴の良いところですが、オールソールには1万円以上の費用が掛かります。
もしコストパフォーマンスが高い3万円ほどのグッドイヤー靴を買ったら、修理費が購入額の3分の1ほどです。
また長く履くためには、かかとやつま先の修理も定期的に行わないとなりません。
この修理も毎回2000円以上はかかります。
グッドイヤー靴は10年履けるのでコスパが高いとうたっている人が多いですが、それには日常のケアとメンテナンスによる維持費が欠かせないのです。
また靴底は張り替えることはできても、アッパーは傷が入ってしまえば治すことはできません。
グッドイヤー靴を長く履くためには、相応の維持費と時間がかかることは理解しておきましょう。
グッドイヤー靴おすすめブランド
おすすめのブランドを5ブランドご紹介します。どのブランドも高品質な靴作りをしておりおすすめです。
SCOTCH GRAIN(スコッチグレイン)
出典:amazon.com
スコッチグレインはリーガルと並び、有名な国内ブランドです。
国内の工場で、すべての靴をグッドイヤーウェルト製法で生産しています。
スコッチグレインの一番の魅力といえば、その革質です。
同一価格の商品と見比べると、差を実感して頂けると思います。
革を買い付ける際に、1度に大量に仕入れを行うことで原料費を抑えてコストパフォーマンスが高い靴を提供しています。
[スコッチグレイン] 内羽根セミブローグ 05A0010 メンズ ブラック 24.5 cm E
RAYMAR(レイマー)
出典:レイマーHP
レイマーはハンドソーンウェルト製法・一流タンアーの革・ヒドゥンチャネル仕上げと靴好きにはたまらない仕様でありながら、圧倒的なコストパフォーマンスが魅力です。
人件費の安い中国の工場で製造、販路をインターネットに絞り徹底的に人件費を削ることで価格を抑えています。
既に靴好きのあいだでは話題沸騰で、現在は入手困難になっています。
またサイズ感を確認するために、アシーレというサービスを用意しています。
RAYMAR SHOES SHOP – 全商品一覧|Yahoo!ショッピング
42ND ROYAL HIGHLAND(フォーティーセカンドロイヤルハイランド)
出典:楽天HP
42NDはハンドソーンウェルト製法の本格紳士靴でありながら、海外ブランドのようなスタイリッシュなデザインが魅力です。
ブランド内でコレクションを分けており、自分の用途に合わせた靴選びができます。
画像の商品はノルウェージャン製法を採用し、頑丈で耐久性に高い作りのUチップです。
ジャケパンからデニムまで幅広いコーデに合わせることができます。
Lloyd Footwear (ロイドフットウェア)
ロイドフットウェア銀座店 出典:KOCCMUSIC
ロイドフットウェアは初めてグッドイヤー靴を購入する方にぜひ訪れて頂きたいお店です。
革靴を選ぶ際に最も重要なことはラスト(木型)です。
そして購入する店は、自分に合うラスト(木型)をフィッティング(選ぶ)してくれる店員さんがいるお店をおすすめします。
その点、ロイドフットウェアは紳士靴専門店として歴史があり、確かな目を持つ店員さんにフィッティングをしてもらえます。
ロイドフットウェアの靴はすべてイギリスのノーサンプトン製ですが、ラスト(木型)は日本人に合うものを使っているのもポイントです。
現在は銀座と大阪に直営店があります。
楽天のショップでの購入も可能です。
ロイドフットウェア銀座本店住所:〒104-0061 東京都中央区銀座3丁目3 東京都中央区銀座3丁目3−8
ロイドフットウェア大阪店住所:〒542-0081 大阪市中央区南船場4-6-15 東和ビル1F
チャーチ
出典:楽天HP
チャーチはイギリスの老舗名門紳士靴ブランドです。
ハーフサイズ刻みのサイズ展開を始める、左右区別のある靴を開発するなど革靴界に革命を起こしてきた歴史があります。
画像のモデル「CONSUL/コンサル」はチャーチの定番として、丸すぎず角張りすぎないバランスの良いトゥが特徴です。
最高の素材で250以上に及ぶ工程で作られており、まさに世界のどこに出ても恥ずかしくないという名作です。
まとめ
・グッドイヤーウェルト製法はケアをしっかりとすれば10年以上履ける。
・足に馴染むまでのは痛いが、履きならすと最高の履き心地を味わえる。
・初めてグッドイヤー靴は、高品質でコストパフォーマンスが高い国内ブランドがおすすめ。
・革靴を買う店を選ぶ際は、しっかりとしたフィッティングをしてくれる店員さんがいる店が良い。