チャーチは革靴の聖地イギリスのノーサンプトンを代表する革靴メーカーの一つです。
日本では「英国の良心」と呼ばれ、イギリス製の高級革靴=チャーチという時代もあったようです。
今記事では購入してから5年以上経つチャーチのコンサルのエイジンレビューを行っています。
エイジンレビューだけでなく、チャーチの魅力や、履きならしの体験、お得に買う方法についてもまとめておりますので、ぜひ最後まで見てみて下さい。
church (チャーチ)のブランド概要、魅力まとめ
まずはチャーチのブランド概要や魅力について、以下の内容を解説します。
・church (チャーチ)のブランドヒストリー
・church (チャーチ)の名作シューズ
・church (チャーチ)の「CONSUL(コンサル)」
上から順番にご説明を致します。
church (チャーチ)のブランドヒストリー
チャーチは1873年創業で150年以上の歴史を持っているブランドですが、その歴史の中で、様々な革命を靴業界にもたらしています。
チャーチが創業した当時は、靴は左右同じ形をしていました。
今では当たり前ですが、右足用の靴、左足用の靴と、それぞれ分けて作り始めたのがチャーチなのです。
また、0.5cm単位のハーフサイズ展開を行なったのも、チャーチが初めてとされています。
このように、現在では常識とされている靴作りの概念を、初めて打ち出したブランドといえます。
church (チャーチ)の名作シューズ
出典:https://c-edge.fashion/post/30426
現在では輝かしい歴史を持つ、クラシックな名門革靴ブランドとして世界中から認知されています。
そんなチャーチは名作シューズがとても多いことも大きな特徴です。
デザイン | モデル名 |
内羽根ストレートチップ | コンサル |
内羽根セミブローグ | ディプロマット |
外羽根プレーントゥ | シャノン |
内羽根ウイングチップ | チェットウィンド |
内羽根ウイングチップ | バーウッド |
外羽根ウイングチップ | グラフトン |
チャッカブーツ | ライダー |
これらのモデルは、チャーチの中でも最も有名なモデルたちですが、これほど各デザインごとに名作と言われるモデルが揃っているブランドは数少ないです。
church (チャーチ)の「CONSUL(コンサル)」
コンサルは内羽根ストレートチップの名作シューズです。
名前の通り、日本では「領事」という意味になり、多くのイギリスの政治家を中心に愛されてきました。
ラスト(木型)はクラシックな173ラストが使用されています。
173ラストは、90年代後半まで使用され、今でも根強い人気を誇り旧チャーチの顔とも呼べる73ラストを継承し、改良したものです。
内羽根ストレートチップと最もフォーマルなデザインであるので、冠婚葬祭を始め、ビジネスでも履きやすいのでチャーチの名作シューズの中でも、人気の高い大定番の一足です。
CONSUL(コンサル)の購入時の状態
ここからコンサルのエイジングレビューについてお伝えしていきます。
まずは、購入時は以下の状態でした。
上から
正面
横
ソール
コンサル(領事)の名のイメージ通りのオーソドックスなストレートチップという印象を受けるかと思います。
上記の通り、使用しているラスト(木型)は173ラストで、程よいややロングノーズなシルエットとなっています。
トゥも程よく丸みを帯び、クラシックな顔立ちです。
全体的に角ばりすぎず、丸すぎない73ラスト譲りバランスの良いフォルムになっています。
対して、土踏まずはシェイプされていて、フィット感を高めるように設計されています。
チャーチは革を提供しているタンナーを明かしてないようなのですが、アッパーに使用されているカーフは、ブラッシングするだけで自然に光るキメ細かな質感と、硬く頑丈さを感じます。
見ているだけで良い靴ということが伝わってきてテンションの上がる一足です。
CONSUL(コンサル)のエイジングレビュー
数年履いたコンサルの経年変化については、以下の通りです。
上から
正面
横
ソール
ヒール
いかがでしょうか。
エイジングをして、自然なツヤが増しているように思います。
靴磨きなどのケアの影響もあるかもしれませんが、チャーチの革は経年変化が楽しめる良質な革ということがお分かりになるかと思います。
使用頻度としては、冠婚葬祭と仕事で週に1度ほどの頻度で使ってきました。
ここ数年は、仕事で革靴を履く機会がないので、冠婚葬祭の際に履く位の頻度となっています。
その為、履きしわなども深く入っておらず、比較的きれいな状態です。
ソールもレザーソールのケアを定期的に行っていたお陰か、あまりすり減っていません。
(レザソールのケアの方法ついては、こちらの記事にまとめていますので、ご興味がある方はぜひ。)
ヒールはもう少しすり減ってきたら、修理を行う必要がありそうです。
ヒールカップを見てみると、高めで絞りこまれた作りになっています。
また、購入時から変えた部分としては、つま先にヴィンテージスチールを装着して、靴紐を紗乃織靴紐(さのはたくつひも)に変更しています。
靴紐は一年目で切れてしまったので、変えました。
頑丈な作りのチャーチも、靴紐は頑丈ではないようなので、靴紐は早めに変えるのはアリかもしれません。
Church’s チャーチ CONSUL コンサル レザーソール ストレートチップ BLACK CALF ≪UK直輸入・正規品
コンサルの履きならしについて
コンサルが足に馴染むまでの履きならしの道のりを書いていきたいのですが、実は買ってから何年も経つというのに、まだ完全に僕の足に馴染んではいません…。
というのは、チャーチの革はめちゃくちゃ硬いんです。
チャーチを購入する前に、リーガルやスコッチグレインなどの靴を履いてグッドイヤー靴の履きならしの大変さを知っていたつもりでしたが、それら凌駕する革の硬さでした。
そのため、何度も靴づれを起こしたり、足がむくんで、靴の中で足がパンパンになって痛いという経験をしました。
午前中は比較的快適なフィット感なのですが、午後になると足がむくんできて問題が起こりました。
これは、コンサルのせいというよりも、足がむくみやすい僕の体質と、攻めたサイズ選びによる自業自得とも言えますね。
ある程度慣れた現在では、一日中コンサルを履いていると、夕方くらいまでは快適に履けるのですが、夕方から夜にかけて小指が当たったり、踵が擦れたりと痛みが出やすくなります。
内羽根ストレートチップは履き慣れたスコッチグレインのシューズもあったことで、出番も多くなりづらく、履きならしを完全に終えれていない状態です。
いずれにせよ、チャーチの靴の履きならしには、相当の時間を要するということをお伝えしたいと思います。
革が硬いということは、頑丈で長く使えるということだと思うので、履きならしが終わったあとには最高のフィット感を得られると信じて、これからも履ける機会がある時は履いていきたいですね。
コンサルの購入記
最後にコンサルを購入したときの購入記について書きます。
コンサルはイギリス旅行に行った際に、ノーサンプトンのチャーチのファクトリーストアで購入しました。
ノーサンプトンに到着するまでのドタバタから、当時のファクトリーストアの価格や、おすすめの購入方法などをお伝えします。
向かったのはイギリス・ノーサンプトン
ノーサンプトンはロンドンから、電車で一本で行くことができる街で、1時間ほどで着きます。
ノーサンプトンではチャーチ以外にも、ジョンロブやエドワードグリーン、クロケット&ジョーンズなどの有名革靴ブランドの工場があります。
工場の横にはアウトレット品を扱うファクトリーショップが併設されており、日本では考えられないほどお得に高級革靴を購入することができます。
ただ、僕がロンドンに行った2017年当時は爆弾テロ事件がヨーロッパで頻発していて、ノーサンプトンに行く日も地下鉄で爆発事件が起こりました。
その影響で、乗る予定だった電車の運行が止まってしまい、違う電車や臨時のバスなどを乗り継いで、なんとかたどり着いた思い出があります。
時間的にはノーサンプトンに着くのに4時間ほどの時間が掛かかった上に、当時は何が起きているのかよく分かっていない中、色々な人に聞きながら向かったので、ノーサンプトンに着いた頃にはクタクタになってしまいました。
その為、色々なファクトリーを見たかったのですが、一番近いチャーチのファクトリーで買い物をしただけで、ロンドンに帰ってしまいました。
ファクトリーストアでコンサルとディプロマットを発見!
チャーチのファクトリーストアは写真の通り、工場に併設してあるショップです。
高級靴であるチャーチがすごくカジュアルに置かれていて驚きました。
マイサイズである5hの棚を見てみると、なんと定番商品であるコンサルとディプロマットがありました。
しかも両方ブラックカラーで!
アウトレット品なので状態を見てみると、コンサルは何が問題で検品をはじかれたのか分からないグッドコンディション。
ディプロマットはつま先に傷があったものの、どうせ履いていくうちに、これくらいの傷はできるだろうな思い、良しとしました。
さっそく試着をして、サイズ感も問題なかったので購入を決めました。
コンサルとディプロマットのファクトリーストアでの価格
2017年当時のコンサルの日本での価格は8万円台で、ディプロマットがコンサルより5千円ほど高い価格だったかと思います。
対してファクトリーストアではコンサルとディプロマットの2足と、2足分のシューツリーを合わせて84,000円ほどで購入することができました。
日本で買うよりも半額以下の激安価格ですね。
2023年現在ではコンサルとディプロマットの日本価格は両方とも160,600円で、当時の日本価格からも約2倍の価格となってしまっています。
当時から革靴の値段の高騰を嘆く声が国内では多かったのですが、現状の価格を考えると、とんでもなくお得に購入することができたなと改めて思います。
日本でチャーチを安く購入する方法
革靴の高騰が止まらないなか、チャーチを安く購入するおすすめの方法は、ネットでの並行輸入品の購入です。
並行輸入品とは、海外メーカーの日本支社や、輸入販売契約を結んだ正規の代理店等を通じた輸入以外のルートで輸入された商品のことです。
基本的にものは一緒ですが、並行輸入の方が商流が少ないぶん安くなります。
並行輸入品であれば、現状コンサルが10万円以下の価格で販売されています。
(正規品は価格が高い分、品質が保証されているというメリットもあります。)
大手ECサイトの中では楽天やYahoo!がチャーチの並行輸入品の取り扱いが多い印象です。
ネットで購入する場合は、試着ができないので前もって試着をしておいて、マイサイズを把握しておくことはマストです!
百貨店などの実店舗のセールは、試着してから購入することができるメリットがありますが、コンサルなどの主力商品がセールになることはめったにありません。
ただ実店舗のセールでお気に入りのシューズを見つけることができた場合は、おすすめの購入方法です。
また、中古品に抵抗がない人はメルカリやヤフオクなどのアプリで購入することもおすすめです。
タイミングが合えば、普通は買えない価格で、状態の良い掘り出しものに出会うことができる可能性もあります。
Church’s チャーチ CONSUL コンサル レザーソール ストレートチップ BLACK CALF ≪UK直輸入・正規品
まとめ
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