OpenAI社が提供するChatGPTは、2022年末に登場し話題沸騰となりました。
アクティブユーザー数は公開わずか1週間で100万人、23年1月に1億人を記録しました。
これはかつてない速度で、ChatGPTの注目度の高さが分かりますね。
今記事では、今まで使ってきたChatGPTと、23年3月15日に発表された最新のChatGPT4の違いについて解説しています。
また、ChatGPT4のできる凄いことについても、最新事例をもとに説明しているので、ぜひ最後まで見てみて下さい。
ChatGPT4とChatGPTの違い
まず今まで使っていたChatGPTは、ChatGPT3.5ベースのものです。
OpenAI社は23年3月15日にChatGPT3.5をアップデートした、ChatGPT4を発表しています。
ChatGPT3.5とChatGPT4の違いは以下の4つです。
・パラメータ数
・学習データ
・精度
・文章生成の自然さ
上から順番に解説していきます。
パラメータ数
まず機械学習におけるパラメータとは、『モデル内部の数値や重み。モデルが入力データから意味のある出力を生成するために必要な数値的な変数。』ということらしいのですが、よく分かりませんね。
分かりやすく言うと、パラメータの数が多いほど、汎化性能が上がり、より複雑な問題を解決することができるようになるようです。
このパラメータがChatGPTでは1億4000万パラメータでしたが、ChatGPT4では8億以上のパラメータを持っており、5.7倍のパラメータを持っていることになります。
これだけでも、凄い進化ですね。
学習データ
ChatGPT4は、より多様で広範な学習データを使用しています。
ChatGPTは、40億のトークンで学習されましたが、ChatGPT4は、800億のトークンで学習されています。
トークンとは自然言語処理において、文章を単語や句などの小さな単位に分割したものを指します。
例えば、以下の文章を例に挙げます。
“I have a cat and a dog.”
この文章をトークン化すると、以下のようになります。
[“I”, “have”, “a”, “cat”, “and”, “a”, “dog”, “.”]
このように、文章を小さな単位に分割した単位がトークンです。
学習したトークンの差は、20倍と歴然の差がありますね。
学習量の差は、当然性能の差となって表れます。
精度
学習データ量とパラメータ数の違いにより、ChatGPT4は、ChatGPTよりも高い精度を誇ります。
ChatGPTを使ったことがある人なら分かると思いますが、ChatGPTは平気が嘘をつくことが多々ありましたよね。
しかし、情報をよりたくさん持っているChatGPT4は精度が格段に上がりました。
嬉しいことに、日本語の理解度と正確性も上がっているようです。
文章生成の自然さ
ChatGPT4では、文章生成においてより自然な文章を生成することができるようになりました。
理由は精度が上がったことと同様に、学習量とパラメータ数が向上したためです。
ChatGPT4の事例紹介
ChatGPT4を使った海外の事例をいくつかご紹介します。
どの事例もChatGPT4が、ChatGPTよりも性能が格段に上がったことが分かります。
メモからHPを生成
ChatGPT4ではメモ書きを読み込ませることで、HPを作成することができます。
出典:https://www.youtube.com/watch?v=hu22np4ciqQ
上のような雑なメモ書きでも、ChatGPT4に読み込ませると自動でHPを生成してくれます。
メモをもとにChatGPT4が作ったHPが以下になります。
出典:https://www.youtube.com/watch?v=hu22np4ciqQ
コードを自動生成して、メモ書きをHPに変換してくれました。
ChatGPT4を使うことで、デザインの難易度がグッと下がりますね。
税金計算
ChatGPT4で税金計算について、デモを行ったところ、税金文書を入れ、給与などを伝えるだけで、説明文とともに正しい税金控除や税金の計算をしました。
このデモを行った人も、はじめは自分自身で正しいか確認しようとしましたが、30分かけてもうまくできませんでした。
しかし、ChatGPT4による説明文を追うことで確信を持って正しさを確認できたといいます。
これからはChatGPT4を使うことで、税理士や行政書士などに頼らなくても、多くの税金の計算などを自分で出来るようになるかもしれませんね。
訴状作成
ChatGPT4を利用して訴状を作ることができます。
以前のChatGPTでも訴状を作ること自体はできたようなのですが、精度が低く、訴状として使えるものではありませんでした。
しかし、ChatGPT4が作成した訴状は精度がかなり高いようです。
訴状作成はこれまで、法律の専門家に高い報酬を支払って作ってもらっていたものなので、かなり便利ですね。
このように税金や法律のような、これまでブラックボックス化されていた専門知識についても、ChatGPT4を上手く使うことで、場合によっては専門家並のことが簡単にできてしまいます。
ChatGPT4はいつから使える?
現在23年3月16日時点では、ChatGPT plusに加入している人のみが使える状態となっています。
ChatGPT plusは月額20ドル(約2600円)で加入することができます。
尚、現在はChatGPT plusに加入していて、ChatGPT4を利用できる人でも4時間ごとに100通の利用制限があります。
ChatGPT plusに入っていない人については、現状は開発者向けにウェイティングリストの受付が始まっている状態です。
ウェイティングリストに受け付けてもらうためには、専用フォームで「ChatGPT4を利用してどのようなサービスを作りたいのか」や「サービスの収益性」などの質問に回答する必要があります。
ウェイティングリストから、OpenAI社独自の判断基準で随時利用できるようになっていくようです。
つまりChatGPT4の一般利用はまだ先ということですね。
残念ですが、続報が出ることを期待しながら待ちましょう。
今記事でご紹介したようにChatGPT4は、これまでのChatGPT3.5より格段に性能が上がっているので、使えるようになったら様々なことに試してみたいですね。
まとめ
OpenAI社の提供するテキスト生成の人工知能モデル、ChatGPTが2022年11月末から提供を開始され注目を集めています。 ChatGPTは質問に答えてくれたり、プログラミングコードを自動生成したり、話相手になってくれたりと、その[…]
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